立体作品『巨人たちの夜』
4点の連作による彫刻作品。
タイトルの“巨人”はモチーフを指しているのではなく、作品を鑑賞する我々人間を指す。作品は小さな人型の遺跡を観光する更に小さな人々を鑑賞する人間との対比を俯瞰して見ることで完成となります。4点の作品名は “待ち構えるもの” “右手の掴むもの” “右目が視ているもの” “左手が指し示すもの”
ガラス製のビーカーと木製ベースに固定されている。木彫の本体に鉄道模型用のフィギュアや情景用素材を用いてジオラマ風に仕上げました。本体の素材にはホオを使用。パラフィンオイルで仕上げ。
[ストーリー]
太古に闊歩していたという巨人の化石を訪れるツアーに参加した。7人のツアー客とガイドが1人。僕らはそれぞれカメラを首から下げて、何やら恐ろしげな化石群の写真を撮ることに夢中だった。ふと目眩を感じて頭を振る。先ほどまで見ていた景色が掻き消えてしまい、身体の自由もきかない…一体何が起こったのだろう?動かすことができない目玉の向いた先、視界の中にあるものは異様で、とても理解出来ない。巨大な化石と一緒に世界から切り取られて、更に巨大なガラス容器のようなものの中に入れられているらしいと答えを出すまでには相当の時間を必要とした。諦めとも言える理解の瞬間が訪れたのは、想像だにできないような巨人がガラス容器の向こうからこちらを覗き込んできたその時だった。これは現実なのだろうか…
『巨人たちの夜』制作記録映像+ナレーション
この作品群は制作のほぼすべてをUstream『hiderinoのクローゼット』からサイレントライブ制作配信の形でお送りしていました。24時間以上に及ぶすべての録画映像を繋げて64~160倍速に圧縮して約11分の記録映像に仕上げました。ヒデリーノ本人による作品に関するナレーションを乗せて、作品をより身近に感じていただくためのメイキング映像をYouTubeにて公開しています。
『巨人たちの夜』
“待ち構えるもの” “右手の掴むもの” “右目が視ているもの” “左手が指し示すもの”
作品形態:卓上置物 立体作品
サイズ:高さ約18cm
制作時期:2012年3月
素材:木製ベース、ガラスビーカー、ホオノキ、パラフィンオイル、鉄道模型用工作材料各種
販売:可能(詳細は下記 購入についてはご連絡ください)
※試験的に作品にかかる材料費を計算し、販売価格の内の技術や作品自体の価値の内訳を可視化。
材料費
・木材:350円
・ステイン:140円(558円×25%)
・ワックス:341円(1365円×25%)
・ビーカー:2240円
・木製ベース:500円
・シリコン:152円(780円×25%)
・ジオラマ用資材:150円(1500円×10%)
・試験管:292円
・真鍮球:410円
・ルーペ:1120円
・カード立て:225円
・リューター用ビット(セーム):280円
・リューター用ビット(フェルト):280円
合計:6480円
※その他必要に応じて購入した工具類は未記載
工賃
・@1000円×24時間:24000円
制作原価計
30480円(@7620円)
原価率40%として販売価格:各19000円(税込)
※「待ち構えるもの」のみガラス容器内への接着剤付着のため40%値引き11400円