ミクストメディア作品『Demian』

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岩波文庫『デミアン(作:ヘルマン・ヘッセ 訳:実吉 捷郎)』110~111頁より引用

とうとうある日、ぼくはほとんど意識せずに、ひとつの顔をかきあげた。前にかいたいくつかのものよりも、力づよくぼくに語りかける顔をである。それはあの少女の顔ではなかったし、またずっと前から、そんな必要は全然なくなっていたのだ。それは別のもの、何か非現実的なもの、それでも同様に貴重なものなのであった。それは少女の顔というより、むしろ青年の首のように見えた。髪は、例のきれいな少女に見られるようなブロンドではなく、ほのかな赤味をおびた褐色で、あごは力強くて、ひきしまっているが、しかし口はまっかな花のようで、全体はいくらかぎこちなくて、仮面めいていながら、それでも印象的で、ひそかな生命にみちみちていた。

できあがった一枚の前にすわったぼくは、その画から奇妙な感銘をうけた。ぼくにはその画が、一種の神像か神聖な仮面かなにかのように思われたーーなかば男性で、なかば女性、年齢をもたず、大いに意欲的でもあれば、夢想的でもあり、こわばっていると同時に、活気をひそめているわけなのである。

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Demian
作品形態:ミクストメディア作品 壁掛け
書楼ビブリコルウルとのコラボ作品
サイズ:横幅約450mm × 高さ約630mm × 奥行40mm
制作時期:2014年3月~2014年5月
素材:MDFボード、石粉粘土、アクリルガッシュ、本
販売価格:N/A

Works, 立体, 絵画

Posted by hiderino