ドローイング『ウサギ星人』

操り人形のウサギ星人を被写体に制作した写真Zine『ウサギ星人と、』のスピンオフとして描いたドローイング作品シリーズです。 ベースになっているのは前述の写真Zineで合成素材として使用したドリッピング。 その紙を再利用して、油性ボールペンにてドローイングしたのがこのシリーズです。 連作として14点描きました。

#001 本誌8頁の写真で使用しているドリッピングを元に制作。 本誌では縦向きで効果をつけていますが、ドローイング作品では横向きに変更。 ウサギ星人が漂いながら人々のブルーな気持ちが溜まっている場所に吸い寄せられているイメージです。
#001
本誌8頁の写真で使用しているドリッピングを元に制作。 本誌では縦向きで効果をつけていますが、ドローイング作品では横向きに変更。 ウサギ星人が漂いながら人々のブルーな気持ちが溜まっている場所に吸い寄せられているイメージです。
#002 本誌2~3頁で使用しているドリッピングを元に制作。 ブルーな気持ちを集めて漂うウサギ星人の目に世界はどんなふうに写っているんだろうかと想像していたら、もしかして僕らが目にしている実在の物質はあまりはっきり見えていないんじゃないかと思えてきた。 曰く有りげな古い木の切り株も彼の目には特別な意味を持っていないのかもしれない。
#002
本誌2~3頁で使用しているドリッピングを元に制作。 ブルーな気持ちを集めて漂うウサギ星人の目に世界はどんなふうに写っているんだろうかと想像していたら、もしかして僕らが目にしている実在の物質はあまりはっきり見えていないんじゃないかと思えてきた。 曰く有りげな古い木の切り株も彼の目には特別な意味を持っていないのかもしれない。
#003 本誌4~5頁のイメージをほぼそのまま描き出しました。 ウサギ星人はブルーな気持ちをどうやって取り込むのだろう? 口から飲み込むのだろうか、それとも体全体に吸収するような感じ? そんなことを想像しながら描きました。
#003
本誌4~5頁のイメージをほぼそのまま描き出しました。 ウサギ星人はブルーな気持ちをどうやって取り込むのだろう? 口から飲み込むのだろうか、それとも体全体に吸収するような感じ? そんなことを想像しながら描きました。
#004 本誌10頁の写真から背景を省略した形で描き上げました。 ブルーが寄り集まっている空中を見上げながら手を伸ばそうとしているかのようなカット。 集めたブルーはその都度体内に取り込むんだろうか? それともある程度まとめて塊にしてから? 両手で粘土でも扱うようにこねてまとめるのかもしれない。
#004
本誌10頁の写真から背景を省略した形で描き上げました。 ブルーが寄り集まっている空中を見上げながら手を伸ばそうとしているかのようなカット。 集めたブルーはその都度体内に取り込むんだろうか? それともある程度まとめて塊にしてから? 両手で粘土でも扱うようにこねてまとめるのかもしれない。
#005 本誌9頁の写真、佇むウサギ星人をクローズアップして描きました。 足元に溜まったブルーを見つめているかのようなカット。 彼には多分感情のようなものはなくて、ただブルーに反応しているだけのある意味虚ろな存在なんじゃないかと想像しています。
#005
本誌9頁の写真、佇むウサギ星人をクローズアップして描きました。 足元に溜まったブルーを見つめているかのようなカット。 彼には多分感情のようなものはなくて、ただブルーに反応しているだけのある意味虚ろな存在なんじゃないかと想像しています。
#006 本誌未収録の写真をベースに描いた作品。 18~19頁でウサギ星人が階段の上に浮かんでいるカットがありますが、同じ場所での別カット。 階段脇の手すりの下に立ちこちらを見ている彼の目には何が映っているんだろう。
#006
本誌未収録の写真をベースに描いた作品。 18~19頁でウサギ星人が階段の上に浮かんでいるカットがありますが、同じ場所での別カット。 階段脇の手すりの下に立ちこちらを見ている彼の目には何が映っているんだろう。
#007 本誌18~19頁の見開き写真をベースに描いたカット。 空中に集まったブルーに向けて手をかざし、一つにまとめ合わせようとしているウサギ星人。 このカットではウサギ星人の体に陰影をつけるタッチを漫画の集中線のように描くことで効果を与えています。
#007
本誌18~19頁の見開き写真をベースに描いたカット。 空中に集まったブルーに向けて手をかざし、一つにまとめ合わせようとしているウサギ星人。 このカットではウサギ星人の体に陰影をつけるタッチを漫画の集中線のように描くことで効果を与えています。
#008 本誌21頁の写真を元に描いたカット。 ブルーを身にまとうかのように従えて宙に浮くウサギ星人。 彼はブルーを集めて体に取り込むことで何を得るのだろう? 最初にこのキャラクターを思いついた時、モチーフは喜怒哀楽の哀で、存在としてのモチーフは死神のようなイメージでした。 但し、人の命を狩るような存在ではなくて悲しみや憂鬱を人知れず吸い取ってしまう妖精のようなイメージです。
#008
本誌21頁の写真を元に描いたカット。 ブルーを身にまとうかのように従えて宙に浮くウサギ星人。 彼はブルーを集めて体に取り込むことで何を得るのだろう? 最初にこのキャラクターを思いついた時、モチーフは喜怒哀楽の哀で、存在としてのモチーフは死神のようなイメージでした。 但し、人の命を狩るような存在ではなくて悲しみや憂鬱を人知れず吸い取ってしまう妖精のようなイメージです。
#009 本誌17頁で特殊効果として使用したドリッピングをベースに描いたカット。 ウサギ星人という名前の由来はウルトラマンに出てくる宇宙人達。 ウサギ星人は本来不定形な存在なんだけど、この世界に最初に現れた時に出会った人間が抱いたイメージがこの姿を形作ったという設定です。 しかも、この存在は唯一の存在ではなくて他にも違った個体がいる。 デスノートの死神たちみたいに。
#009
本誌17頁で特殊効果として使用したドリッピングをベースに描いたカット。 ウサギ星人という名前の由来はウルトラマンに出てくる宇宙人達。 ウサギ星人は本来不定形な存在なんだけど、この世界に最初に現れた時に出会った人間が抱いたイメージがこの姿を形作ったという設定です。 しかも、この存在は唯一の存在ではなくて他にも違った個体がいる。 デスノートの死神たちみたいに。
#010 本誌17頁と同じロケーションで撮影した未収録カットをベースに描いた一枚。 腰掛けてブルーを食べているようなイメージのカットです。 ウサギ星人はブルーを摂取するとどんどん大きくなっていく設定。 しかし、消化されて行くと体も徐々に縮んでいくので定期的に摂取しなければいけない。 もしかすると人間たちからブルーな気持ちがなくなったらウサギ星人は消えてしまうのかもしれない。
#010
本誌17頁と同じロケーションで撮影した未収録カットをベースに描いた一枚。 腰掛けてブルーを食べているようなイメージのカットです。 ウサギ星人はブルーを摂取するとどんどん大きくなっていく設定。 しかし、消化されて行くと体も徐々に縮んでいくので定期的に摂取しなければいけない。 もしかすると人間たちからブルーな気持ちがなくなったらウサギ星人は消えてしまうのかもしれない。
#011 本誌12~13頁の見開きをベースに描いたカット。 足元あたりに食べ残しだろうか、少々のブルーが散らばった状態でどこか遠くを眺めているウサギ星人。 視線の先にはもっとブルーがある場所が見えているのだろうか。
#011
本誌12~13頁の見開きをベースに描いたカット。 足元あたりに食べ残しだろうか、少々のブルーが散らばった状態でどこか遠くを眺めているウサギ星人。 視線の先にはもっとブルーがある場所が見えているのだろうか。
#012 本誌22頁をベースに描いたカット。 まっすぐ向こうを指差しているようなウサギ星人。 彼を後ろから見ている僕を何処かへ誘おうとしているのだろうか。 言葉を発するわけではないので彼が何を考えているのか理解できないんだけれど、彼の行動は彼自身の自我や思考を表しているのか、見ているものの気持ちに反応しているのか、ミステリアスだ。
#012
本誌22頁をベースに描いたカット。 まっすぐ向こうを指差しているようなウサギ星人。 彼を後ろから見ている僕を何処かへ誘おうとしているのだろうか。 言葉を発するわけではないので彼が何を考えているのか理解できないんだけれど、彼の行動は彼自身の自我や思考を表しているのか、見ているものの気持ちに反応しているのか、ミステリアスだ。
#013 本誌23頁のウサギ星人部分にフォーカスして描いたカット。 左側に座る“僕”からブルーを吸い出しているようなひとコマ。 このZINEはカメラを持って散歩していた“僕”が偶然ウサギ星人と出会い、ふわふわと漂う彼を追いかけながら過ごした半日を収めた一冊になっています。
#013
本誌23頁のウサギ星人部分にフォーカスして描いたカット。 左側に座る“僕”からブルーを吸い出しているようなひとコマ。 このZINEはカメラを持って散歩していた“僕”が偶然ウサギ星人と出会い、ふわふわと漂う彼を追いかけながら過ごした半日を収めた一冊になっています。
#014 本誌23頁の下の写真、ウサギ星人が去った後の“僕”の後ろ姿を描きました。 彼の後を追うようにブルーの飛沫が彼方へと流れていくのを見送っているカット。 この“僕”は文字通り僕、ヒデリーノ自身です。 撮影しながら、本当にそこにウサギ星人がいたような気持ちになったのを覚えています。
#014
本誌23頁の下の写真、ウサギ星人が去った後の“僕”の後ろ姿を描きました。 彼の後を追うようにブルーの飛沫が彼方へと流れていくのを見送っているカット。 この“僕”は文字通り僕、ヒデリーノ自身です。 撮影しながら、本当にそこにウサギ星人がいたような気持ちになったのを覚えています。

『ウサギ星人』連作
作品形態:ドローイング
サイズ:B5(支持体は約A4サイズ)
制作期間:2016年7月
素材:紙、油性ボールペン、インク、アクリル絵の具、ペンキ、MDFボード、アクリル板

ZINE:『ウサギ星人と、』販売中(900円+税)
※ この作品のお買い求めはオンラインストアDonateRino Books 


Works, 絵画

Posted by hiderino