このTシャツのデザインを最初に作ったのは、2006年。
もう20年近く前のことになります。

思い返してみると、これまでにも何度かごく自然に、あまり手を加えることなく再販を繰り返してきました。
その理由は単純で、「今見ても、なんだか好きだな」と思えるからかもしれません。

モチーフになっているのは、赤いおもちゃの聴診器。
ある日、ふとテーブルの上に放られていたそれを見たとき、チューブの曲線が偶然にもハートのかたちに見えたんです。
その光景がちょっとおかしくて、妙に印象に残って、すぐにカメラを手に取りました。
なんの演出もしていない、ごく自然な“かたち”だったことが、かえってリアルで、静かな強さがあったのかもしれません。
聴診器は、心音を聞くための道具です。
つまり、文字通り“心臓の音”を拾う装置。
そんなものが偶然にも、心のシンボルであるハートを形づくっていた。
この重なりは決して計算されたものではなかったけれど、だからこそ生まれたバランスに啓示を受けているかのような面白さを感じました。
今回のリデザインでは、影の部分を網点(ドット)で処理しています。
元の写真の印象を損なわないように気を配りながらも、グラフィックとしての質感や奥行きを、少しだけ調整しました。

胸元にあるのは、聴診器が作るハートマーク。
日常のなかにふと現れた“心のかたち”を、そのままプリントに閉じ込めたようなTシャツです。
何気ないけれど、ちょっとドキッとする。
そんな印象を残せたらいいなと思っています。
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