最近はローコードやノーコードでウェブページが作れる時代になったので、あまり自分でHTMLタグを手打ちすることは無くなったかもしれません。
今回紹介するTシャツのデザインは、もう一つの似たコンセプトのデザインと組になっているもので、HTMLタグでTシャツを着ている人を表現したものです。

もともとは、2007年ごろに作った一点ものが原点でした。
当時の僕は実店舗を運営していたんですが、とある地方のアーケード街の裏にあった店は来客が少ない日も多く、店内でデザイン作業や一点ものの製作をしていることが少なくなかった。


ウェブサイトのデザインやコーディングも自分でやっていたので、HTMLタグは馴染みのあるものでした。 ある日店内でコーディング作業をしていた時に、何とはなしに思いついてしまったのがこのデザインだったというわけなんです。
知っている人にはすぐ通じる、HTMLの“境界線”。
情報を定義する<head>が終わり、<body>が始まる。
つまり、着ている “人間” を、HTMLで定義した、軽いジョークなんです。
コードを知っている人ならすぐにこのくだらなさが理解できるし、知らなくても、単純な英単語が書かれているだけなのでなんとなく意味が分かってしまう不思議。
今思いついたんだけど、もしかしたらAIはこんな風に人間の身体を認識していたりするのかもしれないですね。
こうして今思い返すと、何かの物事に対して斜めからの視線で眺めながら、こういうくだらないことを考えるのが当時の僕の日常だったのかもしれない。 遊び心とはちょっと違うような気がする。当時の僕が抱いていたある種の諦観みたいなものが世の中を斜めに眺めさせていたんだろうと感じます。
今でも変わらないのは、わかりやすさを追い求めすぎず、大きく見せるために虚勢を張らない。 そんなスタンスで世間からちょっとズレた感覚を普通と思っている僕が作るものは、一体どんな人たちの手に渡るのだろうというワクワク感。
さて、今日もいつかどこかの誰かに届くものを作るために、世の中を眺めるとしましょう。
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